未来の輸送手段とは
未来に向けた輸送手段の中にはすでに実用化に向けて実証実験をしているようなものもあります。ここではその中の一部を見てみましょう。
①シェアリング・エコノミー型サービス
もともと「シェアリング・エコノミー型サービス」とは個人や企業が保有する遊休資産やスキルの貸し出しを仲介するサービスのことです。
簡単に言い換えると誰かが所有していて余っているものをまた他の誰かがありがたく使わせてもらうという仕組みです。
例えば、物流業界ではこのようなサービスが行われています。
①スマートフォンアプリで荷主とドライバーの状況を見ることができ、効率よく配達することが出来る。
②商品配送を一般の人に委託して、ドライバーへの負担を減らす。
もはや、「荷物を運ぶのは物流業者」という常識は崩れ去ろうとしているのです。
②自動運転による輸送の無人化
輸送コストやスピード向上を図る目的で、輸送の無人化も着々と計画されてきています。
(1)ドローンの実用化
ドローンによる荷物の配送はさまざまな企業でトライアルが始まっています。
ただ、ドローンの技術面や法整備の面での課題も残っており、今すぐに実用化されるという訳ではなさそうです。
(2)デリバリーロボットの実用化
空からの輸送ではなく、地上を自動で走るデリバリーロボットの活用も検討されています。
すでに海外の都市では実証実験を行っている都市があります。特に米国バージニア州では、自動配達ロボットによる配送業務を認める法案が成立し、2017年7月1日から施行されているそうです。
ネットスーパーやピザの宅配に活躍するデリバリーロボットを米国の街中で見かけるようになる日も、そう遠くないかもしれません。
③AIによる物流の自動化と最適化
これはもうおなじみのネタといってもいいかもしれません。
AIは物流センターや倉庫のピッキングロボットなどに活用が期待されています。
物流におけるAI・機械学習の活用は、「認識」だけでなく「予測」や「最適化」の領域にも広がっています。たとえば、新商品の需要予測や、店舗で販売されている商品の欠品予測、必要配車数の予測、シフトスケジュールや配送ルートの最適化、倉庫内の作業指示の最適化などです。
④鉄道による新たな荷物輸送
皆さんは昔、旅客用列車の編成の中に「新聞輸送列車」と呼ばれる車両があったのをご存知でしょうか。その名の通り1車両まるごと新聞を載せていた車両のことです。これを復活させる動きがあるのです
既に京福電気鉄道とヤマト運輸は、京福の西院駅と嵐山駅との間で、2011年5月18日より電車による宅配便の輸送を開始しています。輸送は西院駅車庫から嵐山駅まで、荷物輸送用の旅客車1両を旅客営業車両に連結する形で行っています。
また、2016年9月からは、東京メトロ有楽町線及び東武東上本線において、東京メトロ・東武鉄道とヤマト運輸・佐川急便・日本郵便の5社が共同で貨物専用列車を走らせ、宅配便等の輸送を行う実験を行っています。
いかがだったでしょうか?。我々が想像もしていなかったような物流の未来は割とすぐそこまで来ているのかもしれません。
- 未来に向けて今までになかった輸送手段が次々に開発されている。
- 新しい物流の世界はもうすぐそこにある。
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